ALE×東京海上日動火災保険、宇宙デブリ問題の解決に向けて協業を開始(22.2.24)
「科学を社会につなぎ 宇宙を文化圏にする」をミッションとして掲げる(株)ALE(東京・港区、岡島礼奈代表取締役/CEO)は、大手保険会社の中でも宇宙保険分野における国内トップランナーである東京海上日動火災保険(株)(東京・千代田区、広瀬伸一社長)と、持続可能な宇宙環境の実現に向けた取り組みおよび「EDT(導電性テザー)を用いたデブリ対策装置(以下、EDT装置)」の事業化に向けた協業を実施する為の基本合意書を2022年2月24日付で締結した。
本協業を通じてEDT装置の事業化を加速させ、両社でサステナブルな宇宙環境づくりを目指す。
■契約締結の背景および協業内容について
ALEは「宇宙を、好奇心に動かされた人類の、進化の舞台にする」をビジョンに掲げており、地球外へ活動圏を拡大していくであろう人類の持続的発展に貢献することを目指している。
このビジョン実現に向けて、人工流れ星をはじめとした人々の好奇心を育む世界初の“宇宙エンターテインメント”、気候変動の解明に貢献する“地球大気データの蓄積と活用”、そして新たな宇宙デブリの発生を予防して軌道上環境を維持しサステナブルな宇宙環境づくりに寄与する“EDT装置の開発”を行なっている。
本協業を通じて、ALEのビジョンに適うデブリ対策事業を進展させるべく、ALEの持つ宇宙機器開発の知見・技術と東京海上日動の持つリスクマネジメント等に関する専門性を組み合わせながら、以下の取組みを推進する。
・EDT装置の事業性検討
・EDT装置の技術開発
■ 「EDT(導電性テザー)を用いたデブリ対策装置(EDT装置)」について
EDT装置は宇宙デブリ対策を目的としています。EDT装置は打ち上げ前の宇宙機(人工衛星やロケット上段等)に予め搭載され、宇宙機のミッション終了後に長い紐(EDT)を宇宙空間で展開する。地球磁場や大気抵抗を使って軌道高度をより短期間で降下させ、宇宙機を地球大気に再突入・焼却廃棄させることができる。カーボンナノチューブ電子源とEDTを用いた世界初のPMD(※)装置であり、ALEが国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構(JAXA)との宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC : JAXA Space Innovation through Partnership and Co-creation)のもと開発している。
昨今の活発な宇宙開発により宇宙空間での飛行物体が増えると、近い将来これらの物体同士が衝突することで宇宙デブリが自己増殖・大量発生すると言われている。これにより、既存の宇宙機が破壊されるリスクが増加するだけでなく、今後予定される宇宙機の打上げや社会基盤となりつつある人工衛星データ利用にも悪影響が出ることが懸念されている。
また、近年宇宙デブリ低減に向けた国際基準の厳格化に向けた議論が加速し、これを受けて今後打上・軌道投入される人工物にはデブリ化しないための措置を講じることが求められる可能性が高く、それらの市場および業界の動向から、EDT装置への期待も高まっている。
※PMD(Post Mission Disposal)…宇宙機のミッション終了後に速やかに軌道離脱させる方法
■株式会社ALEについて
社名 : 株式会社ALE(エール)
本社住所 : 東京都港区芝大門二丁目11番8号
代表者 : 代表取締役/CEO 岡島礼奈
設立 : 2011年9月
事業内容 : 宇宙エンターテインメント事業「Sky Canvas」・大気データ事業・宇宙デブリ対策事業
URL : https://star-ale.com/
■東京海上日動火災保険株式会社について
社名 : 東京海上日動火災保険株式会社
本社住所 : 東京都千代田区丸の内一丁目2番1号
代表者 : 取締役社長 広瀬伸一
創業 : 1879年8月
事業内容 : 損害保険業、業務の代理・事務の代行、確定拠出年金の運営管理業務、自動車損害賠償保障事業委託業務
URL : https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/