アクセルスペース、JAXA公募の「革新的衛星技術実証3号機」実証テーマに採択決定(20.6.9)

(株)アクセルスペース(東京・中央区、中村友哉代表取締役)は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)が公募する「革新的衛星技術実証3号機」の実証テーマに応募し、採択が決定したことを発表した。
採択されたテーマは、「超小型衛星用膜面展開型デオービット機構の軌道上実証」。近年の人工衛星の打ち上げ増加等の理由により、宇宙デブリ(宇宙ゴミ)問題は深刻なものとなりつつある。これに対応するため、既にさまざまな提案がなされているが、最も重要な対策は今後さらに宇宙デブリを増やさないこと、つまり今後新たに打ち上げられる衛星すべてが、運用終了後、一定の期間内に軌道高度を下げ、大気圏に突入させること(=デオービット)である。
アクセルスペースではこの宇宙デブリ問題に対応するため、これまでも国際的ガイドラインに従った運用に取り組んできたが、より一層進んだ対策として、運用終了後の衛星が軌道上に残存する期間をさらに低減させるため、本デオービット機構の開発を行なった。今後の同社衛星への本格的な搭載に向け、今回の軌道上実証の機会を最大限に生かし、開発システムの十分な検証を行う予定。
今回採択が決定したシステムの概要は下記の通り。

<システム概要>
質量:2kg以下
⼨法:(筐体)27cm x 24cm x 6cm (膜⾯⾯積)2㎡
デオービット性能:⾃然落下の場合20年程度を要するデオービット期間を5年程度(※)に短縮
※衛星の投⼊軌道/運⽤時期等の条件により変動