シャープ、屋内外に高速・大容量の無線通信環境を構築するローカル5Gシステムを開発(23.10.6)
シャープ(株)(大阪・堺市、呉 柏勲社長執行役員兼CEO)は、屋内外のさまざまな場所に高速・大容量の無線通信環境を構築できるローカル5Gシステムを開発。システム設計から基地局・端末などの機器、設置、保守メンテナンスまでをワンストップで提供する。本年12月以降に受注販売を開始する予定。
ローカル5Gは、企業や自治体が、自らの敷地など限定したエリアに構築できる5Gネットワークで、高速・大容量や低遅延、多数同時接続などが特長。個別のニーズに応じ、セキュアで安定したネットワークを構築することができる。建設現場や工場、農場などにおいて、常時監視が必要な場所における監視カメラの高精細映像の伝送、建設機械や農機の遠隔操作、製造ラインの管理など幅広い分野で活用できる。
本システムの基地局は、広いエリアをカバーしやすい4.8-4.9GHzの周波数帯かつ5Gの特長を実現するSA(Stand Alone)方式を採用。無線部と制御部がそれぞれ独立した「分離型基地局」のため、設置場所の状況に応じてシステムを柔軟に構築できる。無線部は屋内用と屋外用を用意。無線部1基につき最大128端末を接続できる。
端末は、据え置き型の「IDU(In Door Unit)」タイプと「ドングル」タイプの2機種をラインアップ。「IDU」を介してFA機器やカメラ、各種センサーなどを無線または有線でローカル5Gのネットワークに接続することで、大容量データの高速伝送が可能です。「ドングル」タイプは、コンパクトな手のひらサイズで、パソコンなどの機器と簡単にUSBで接続できるうえ、防水・防塵性能を備えているので、建設・工事現場など、屋外でも利用が可能。
シャープは本システムにより、ローカル5Gネットワーク関連ビジネスに本格参入し、企業や自治体におけるセキュアで安定したネットワーク環境の円滑な導入に貢献していく考え。
■主な特長
1.4.8-4.9GHzの周波数帯かつ5G SA(Stand Alone)方式を採用。無線部1基あたり最大128端末の接続が可能
2.端末は、屋内利用に適した「IDU」タイプと、防水・防塵対応で屋外利用に適した「ドングル」タイプを用意
3.システム設計から基地局・端末などの機器、設置、保守メンテナンスまでワンストップで提供