A-PAB、「テレビ視聴動向リサーチ」結果を発表。「動画配信や動画共有でもテレビコンテンツは根強い人気」(25.5.16)
(一社)放送サービス高度化推進協会(東京・港区、加増良弘社長、以下A-PAB)は今年2月調査した「テレビ視聴動向リサーチ」の結果を発表した。A-PABは調査結果から、「動画配信や動画共有サービスでも、『テレビコンテンツ』は根強い人気」と述べる。
A-PABは今回の調査でわかったこととして、以下を挙げている。
「テレビ放送」のポジショニングに関しては、(1)自分にとっての位置づけとして「テレビ放送」は依然として多くの人からポジティブに評価されているが、長期的には緩やかに低下傾向。(2)若年層では、「動画共有サービス」(YouTube、TikTok、ニコニコ動画など)の必要度が高く、「テレビ放送」よりも重要視している。
テレビコンテンツ視聴状況に関しては、(1)「リアルタイムのテレビ番組、録画再生、動画配信系、SNSといった各映像サービスの1日あたりの平均視聴時間は40~100分(利用者分母)、(2)1日あたりの視聴・利用時間は、「リアルタイムのテレビ番組」が最も長く、平均100分、「動画共有サービス」は72分で2位に、(3)映像サービスの視聴時間に占める“テレビコンテンツを視聴している時間”の割合は、Amazonプライム・ビデオ、Netflix、ABEMA、Huluなどの「動画配信サービス」で57%、YouTube、TikTok、ニコニコ動画などの「動画共有サービス」で52%と、インターネットの配信サービス全体で見ても視聴時間の半分以上がテレビコンテンツで占められており、広く視聴されている実態がうかがえる。
4K8K衛星放送に関しては、(1)「現在、衛星放送で4K放送が見られる」ことは38%の人が認知、(2)視聴経験者のうち、「画質・臨場感」への満足度は8割強と依然高い水準を維持しているが、「これまでの放送と違いがわからない」が前回より増加。 A-PABは、「ネットメディア利用が増えていても、テレビコンテンツへの需要は高い。今後は、テレビ放送の強みを活かしながら、ネットとの融合や新たな視聴体験の提供を進めることが重要な課題」と述べる。

