兵庫県加古川市、聖徳太子ゆかりの寺院「鶴林寺」で伝統行事「修正会」開催(22.12.24)
兵庫県加古川市は、大阪や神戸への交通アクセスがよく、ベッドタウンとしても発展してきた。一方で数多くの古墳や古刹が残されており、聖徳太子ゆかりの地として、歴史深いまちとしても知られる。
なかでも589年、聖徳太子が16歳のとき、仏教を広めるための道場として建立されたと言われる鶴林寺(かくりんじ)には、平安・室町時代の国宝・重要文化財の建築物や仏像、工芸品が数多く残されている。深い歴史を誇る鶴林寺の年末年始は、大晦日の除夜の鐘や、加古川市無形民俗文化財に指定された「修正会(しゅしょうえ)」など、注目のイベントが開催される。
また、本堂では鶴林寺の住職たちが企画・製造した「鶴林寺オリジナルガチャ」を販売しており、由緒ある寺院では珍しい取り組みをも行なっている。
鶴林寺(かくりんじ)について
589年、聖徳太子が16歳のとき、仏教を広めるための道場として建立されたと言われる。釈迦三尊と四天王をまつり、「四天王寺聖霊院」と称されたのがこの寺のはじまりといわれ、「播磨の法隆寺」とも呼ばれる。邪念を振り落とし、新たな自分に生まれ変わる「ふりきる門」など、新しいパワースポットも人気を集める、加古川市が世界に誇る名所だ。
除夜の鐘について
鶴林寺の鐘楼は、室町時代の応永14(1407)年に建てられ、国重要文化財に指定されている。2階建ての立派な建物で、普段は入ることができないが、除夜の鐘を撞く際は開放される。また、梵鐘も鐘楼と同じく国重要文化財に指定されている。約1,000年前の高麗時代に朝鮮半島で造られた「朝鮮鐘」で、形も魅力的だが、「黄鐘調」という美しい音色を持つことが特徴。
修正会(しゅしょうえ)について
本堂の堂内に観衆が入っての開催(新型コロナウイルスの感染状況により変更となる可能性あり)。修正会とは、毎年1月8日に鶴林寺で開催される伝統行事で、「鶴林寺鬼追い」として加古川市無形民俗文化財に指定されている。前年の悪い行いを懺悔し、新年の厄を払う厳粛な儀式。
なお、会場となる本堂は、室町時代の応永4(1397)年建立の国宝建造物として指定されている。
儀式の際に 鬼役が着用する「追儺面(ついなめん)」は、室町時代に制作されたと考えられる、県内で最も古い追儺面。赤鬼面と青鬼面が個性的な表情を持つ。
<修正会開催概要>
■開催日時:2023年1月8日(日)13時00分~
■開催場所:鶴林寺本堂
■注意事項:
①謡曲の奉納が3年ぶりに再開、牛玉宝印の額への授与も感染防止の徹底の上、再開の予定。
②感染防止のため、鬼を罵倒する大声は禁止。
アクセス
【鶴林寺へのアクセス】
所在地:兵庫県加古川市加古川町北在家424
電話:079-454-7053
〈公共機関でのアクセス〉
・JR「加古川駅」よりバス8分、徒歩15分 ・山陽電鉄「尾上の松」より徒歩15分
〈車でのアクセス〉
加古川バイパス 加古川ランプから10分、山陽自動車道 三木小野インターから30分