ソフトバンク、AI映像解析プラットフォーム「STAION」を2021年度中に提供開始(21.9.21)
ソフトバンク(株)(東京・港区、宮川潤一社長執行役員兼CEO)は、AI(人工知能)で解析したカメラ映像を多様な用途で活用できるAI映像解析プラットフォーム「STAION(スタイオン)」の提供を、2021年度中に開始する。また、これに伴い、「STAION」で利用できる各種サービスやカメラ、カメラ映像をエッジ処理するAI映像解析機器を提供・開発するパートナー企業を2021年9月21日から募集し、「STAION」を基盤としたサービス開発やパートナー企業同士の共創を促進する、「STAIONパートナープログラム」を開始する。
「STAION」は、業務の自動化・効率化や、生産性・安全性の向上、マーケティング、人流分析、見守り、防犯などの多様な用途を想定して、ソフトバンクが「Microsoft Azure」を基盤に独自に開発したプラットフォーム。AI映像解析機器を一括管理・運用することが可能で、「STAION」と連携するAI映像解析機器とネットワークカメラ※1を接続させたり、「STAION」と連携するAIカメラ※2を活用したりすることで、AIによるカメラ映像の解析結果を活用した各種サービスを、「STAION」を通して利用することができる。店内の商品の欠品・空席や工場での不良品、危険な行動、車両番号を検知するサービスや、来場者の人数や人物の年齢・性別を分析するサービス、顔認証技術を活用したサービスなど、さまざまな業界で活用できるものをパートナー企業と共創する。なお、パナソニックi-PROセンシングソリューションズ(株)が提供するi-PROブランドのAIカメラやネットワークカメラは、「STAION」と連携することがすでに決まっている。また、「STAION」を映像解析の総合ソリューションとして提供するために、ソフトバンクの子会社であるSBエンジニアリング(株)がカメラやAI映像解析機器の配置の設計・設置・調整・保守を行う。
「STAION」の提供開始当初は、小売業界向けに、顧客の年齢や属性に応じてサイネージのコンテンツを自動で切り替えるサービスや、陳列棚の品切れを自動で検知してスタッフに通知するサービス、入店人数やレジの待機人数、精算にかかる時間などを分析して、将来のレジの待機人数を予測するサービスなどを提供予定。また、医療施設や介護施設向けには、定期巡回業務の軽減などを目的に、施設利用者の転倒を検知して自動でスタッフに通知するサービスなどを提供する予定。工場や駅、空港などで活用できるサービスも順次追加する。
ソフトバンクは、「Beyond Carrier」戦略の下、従来の通信事業者の枠を超えて、幅広い産業分野における革新的なサービスの提供や、他社との共創によるDX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みに注力している。同社は「STAION」のプラットフォーム構築を通して、カメラ映像の解析に必要な環境やデバイス、解析結果を活用した多種多様なサービスをワンストップで提供し、あらゆる産業における課題解決や事業価値の拡大に貢献することを目指す。
[注] ※1撮影した映像などを遠隔でリアルタイムで確認できるカメラ。「STAION」に対応するのは、ネットワークカメラのインターフェースの標準化フォーラムであるONVIF(Open Network Video Interface Forum)が定める規格に準拠したカメラに限る。※2 AIチップとAIアルゴリズムが搭載されたネットワークカメラ。
「STAION」のイメージ図
「STAION」ロゴ
「STAIONパートナープログラム」について
「STAION」で利用できる各種サービスやカメラ、AI映像解析機器を提供・開発するパートナー企業を、「AIエンジンパートナー」「デバイスパートナー」「コンサルティング・SIパートナー」の三つのカテゴリーで9月21日から募集し、パートナー企業を対象とした「STAIONパートナープログラム」を開始する。「STAIONパートナープログラム」では、ソフトバンクとパートナー企業が「STAION」を基盤としたサービス開発に共同で取り組む他、パートナー企業同士の共創や情報共有の機会を提供する。なお、「STAIONパートナープログラム」は、ソフトバンクが2019年2月に設立した、次世代サービスの共創を推進するパートナープログラム「ONE SHIP(ワンシップ)」内で運営するもの。申し込み方法などの詳細は以下を参照。
https://www.oneship.biz/staion-partnerprogram/index.html