医療・ヘルスケア事業者とケーブルテレビ事業者が「地域スマート医療コンソーシアム」を設立(21.5.18)
医療関連事業者とケーブルテレビ事業者など13法人は、2021年5月18日、地域住民が自宅で簡単に診療・服薬指導を受けられる、スマート医療の実現を目的とした「地域スマート医療コンソーシアム」を設立した。
「地域スマート医療コンソーシアム」は、高齢者を含む地域住民が利用しやすいオンラインによる医療・介護・ヘルスケアサービスの普及促進を図るため、オンライン診療サービスの提供に携わる医療事業者、保険調剤薬局事業者、ヘルスケア事業者、ケーブルテレビ事業者などが参画し課題解決に取り組むもの。
日本は超高齢社会を迎え、高齢者の通院負担や老老介護、医師の地域偏在の社会問題が深刻になる中、その解決策として、医療へのアクセスと在宅患者のQOL向上を可能とするICTを活用した遠隔医療への期待が高まっている。
さらに、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、患者の受診控えや医療現場の負担増など医療環境が急激に変化し、2020年4月には、感染症対策の時限的・特例的措置として、オンライン診療・服薬指導の実施条件の規制緩和が行われた。
しかしながら、諸外国と比べてオンライン診療の受診率はいまだ低く、厚生労働省の調査によるオンライン診療の2020年10月~12月の利用者層は、医療機関の受診が多いはずの61歳以上が5%未満にとどまっており、 オンライン診療の普及を促すためには、スマートフォンやパソコンの所持率が低く、操作にも慣れていない高齢者の利用促進が不可欠だ。
「地域スマート医療コンソーシアム」では、医療関連事業者が持つ診療・服薬指導の知見と、オンライン診療プラットフォーム事業者やケーブルテレビ事業者の通信機能を連携し、医療分野におけるデジタルコミュニケーションの場を提供することによって幅広い年代のお客さまに利用しやすいサービスの普及活動を行なっていく。
<地域スマート医療コンソーシアム主な活動内容>
・人材育成・利用者ニーズの発掘などを目的とした調査・勉強会などの開催
・オンライン診療サービスを提供している事業者の商品事例やノウハウ・課題の共有
・ヘルステックを活用した予防医療サービスの展開など、医療DXの推進に向けた取り組み
今後、本活動の趣旨に賛同する企業・団体など幅広く参加を受け付け、地域スマート医療普及に向け業界の垣根を超えた連携を進めていく
地域スマート医療コンソーシアム参画 医療機関・事業者 (五十音順)
【医療機関】
千葉大学医学部附属病院 患者支援部
【保険調剤薬局事業者】
株式会社ココカラファイン
株式会社トモズ
日本調剤株式会社
【オンライン診療プラットフォーム事業者】
株式会社インテグリティ・ヘルスケア
株式会社MICIN
【ヘルスケア関連事業者】
KDDI株式会社
住友商事株式会社
【ケーブルテレビ事業者】
株式会社愛媛CATV
ケーブルテレビ株式会社
株式会社CCJ
株式会社ジュピターテレコム (事務局)
株式会社ZTV
地域スマート医療コンソーシアムWEBサイト
https://cons-tch.jp/
<理事長からのメッセージ>
オンライン診療の普及に向けた課題は、ITと同じくラストワンマイルにあります。地域の高齢者に、オンラインコミュニケーションツールをいかに提供して利用してもらうのかが肝心です。ITリテラシーの有無に関係なく誰もが簡単に使うことが出来る、徹底的に利用者目線に立ったサービスは、まだそう多くはありません。患者と向き合う医療事業者と地域をよく知る地域の通信事業者が連携することで、より利用者ニーズに沿ったオンライン診療へと発展させていく、それがわたしたちの目標です。
以下参考
地域スマート医療コンソーシアム役員一覧 (五十音順)
【理事長】
千葉大学医学部附属病院 患者支援部 部長・特任准教授:竹内 公一
【理事】
株式会社インテグリティ・ヘルスケア 代表取締役社長:園田 愛
株式会社愛媛CATV 代表取締役社長:宮内 隆
ケーブルテレビ株式会社 代表取締役社長:髙田 光浩
株式会社ココカラファイン 代表取締役社長:塚本 厚志
株式会社CCJ 代表取締役社長:塩冶 憲司
株式会社ジュピターテレコム 代表取締役社長:石川 雄三
株式会社ZTV 代表取締役社長:田村 欣也
株式会社トモズ 代表取締役社長:德廣 英之
日本調剤株式会社 代表取締役社長:三津原 庸介
株式会社MICIN 代表取締役:原 聖吾
【監事】
KDDI株式会社 執行役員:多田 一国
住友商事株式会社 執行役員:渡辺 一正