スカパー、カイメタ社開発の平面アンテナ端末による衛星通信に成功(17.10.6)

スカパーJSAT(株)(東京・港区、高田真治社長)は6日、平面アンテナ端末メーカーであるKymeta Corporation(本社・米国、以下カイメタ社)の開発した平面アンテナ端末mTennau7 ASM(Antenna Subsystem Module)を用いた大容量衛星通信をアジアで初めて実施し、成功したと発表した。
スカパーJSATとカイメタ社が実施したデモンストレーション通信には、カイメタ社の衛星捕捉技術を活用した平面アンテナ端末mTennau7と、スカパーJSATの通信衛星JCSAT-5Aの衛星回線を使用。車体屋根に搭載した平面アンテナ端末の自動衛星捕捉機能が自動的にJCSAT-5Aを捕捉し、走行中も車載アンテナの向きを物理的に変えることなく衛星通信回線を確立した。また、同車内からのHD映像伝送にも成功した。
この平面アンテナ端末は、さまざまな移動体(車両・電車・航空機・船舶等)への搭載が可能となっており、日本国内ではスカパーJSATの衛星通信回線の利用により、走行中の移動体が双方向の通信を行えるようになる。平常時はもちろん、災害時等の携帯電話の利用が困難な状況・場所でも利用可能なことから、複数の車両に対するデータ同報通信や、災害時の人命救助活動に用いられる特殊車両等での活躍が期待されている。
また、“自動捕捉機能” “省スペース”という平面アンテナがもつ利点により、BCP対策にも適しているという。