日本女子大学学生が3D都市モデルを活用した地域課題の解決や都市DXのアイデアを発表(23.9.1)

日本女子大学(東京・文京区、篠原聡子学長)は、女子大学6校が連携する「女子大学生ICT駆動ソーシャルイノベーションコンソーシアム(呼称:WUSIC ※1)」とともに8月18日(金)、19日(土)、20日(日)の3日間にわたり、3D都市モデル「PLATEAU ※2」を活用し、地域課題の解決や将来のスマートシティ・都市DXに必須となる最先端の都市ビジュアライゼーションを学び、アイデアを出し合うアイデアソンイベント「Project PLATEAU ブートキャンプ for Women’s University Students 2023」を開催した。

成果発表プレゼンテーションの様子

本イベントには、日本女子大学の理学部数物情報科学科や家政学部住居学科、児童学科の学生をはじめ、WUSICの加盟校である大妻女子大学、津田塾大学、東京家政大学、東京女子大学から計48名の女子大学生が参加した。

参加者は、それぞれの専門や関心事に応じて14チームに分かれ、4つのテーマ(「日常生活を豊かにするもの」「防災」「観光」「SNS/エンタメ」)から1つを選択してアイデアをまとめ、最終日に審査員に向けて成果発表プレゼンテーションを行なった。

※1高度情報化したSociety 5.0時代を牽引する女性リーダーの育成を目的として設立

※2国土交通省が主導する3D都市モデル整備・活用・オープンデータ化プロジェクト

■「Project PLATEAU ブートキャンプ for Women’s University Students 2023」の目的

3D都市モデルに触れ、自身の研究や将来のビジネスでのデータ活用に生かしてもらうためのスキルを身につけ、必要な情報をモデルと合わせて、他者に可視化しながら協働し、課題解決を提案する力を高めていく。

Figmaなどのツールを駆使し 限られた時間の中でアイデアをまとめる
発表時には3名の審査員からの 質疑応答も行われた

■プログラム

【1日目】オンライン

午前:PLATEAU概要および活用事例に関する講義

午後:PLATEAU・GISをより知るためのワークショップ、ハンズオンWebGISプラットフォーム「Re:Earth」

【2日目】オンライン

午前:FigmaおよびPLATEAU SDKについてのツールレクチャー・体験

午後:アイデアソン

【3日目】オンサイト

午前:アイデアソン

午後:アイデアソン、成果発表プレゼンテーション、表彰式

■審査結果

3名の審査員による採点により、「通学路を疑似体験することで、楽しく交通安全を学ぶサービス」を発表した日本女子大学の有志チーム「chestnuts」が最優秀賞を、参加学生からの投票により「地形データを活用したウォーキング・ランニングコース提案アプリ」を発表した大妻女子大学の有志チーム「おーたんズ」がオーディエンス賞をそれぞれ受賞。また、審査員特別賞を、複数大学混成チーム「天然水」と日本女子大学の「カラフル」が受賞した。

■その他 代表的なアイデア

・災害時の徒歩帰宅者向けルート予測サービス

・高齢者およびぺーパードライバー向けドライブナビゲーションシステム

・小中学生向け災害シミュレーションアプリ

・街の過去をゲーム空間で体験するアプリ

・アニメの『聖地巡礼』アプリ

・自分だけの都市を作れる都市開発体験パズルゲーム

・3D都市情報を活用したマッチングアプリ

・都道府県に詳しくなれる学習アプリ

・充電スタンド検索アプリ

■講師・メンター・ファシリテーター

講師石田有里氏(アクセンチュア株式会社 ビジネスコンサルティング本部
ストラテジーグループマネージャー)
講師崎山和正氏(株式会社シナスタジアCTO)
講師岡部千幸氏(株式会社cenco代表取締役)
講師・メンター田村賢哉氏(株式会社Eukarya代表取締役CEO)
メンター・審査員Kula Takahashi氏(TIS株式会社UXデザイナー&コンサルタント・
ハッカソンアイドル)
ファシリテーター渡辺登氏(「技研ベース」マスター)
講師・審査員内山裕弥氏(国土交通省・PLATEAUプロジェクトチーム統括)
企画協力株式会社角川アスキー総合研究所

■日本女子大学 理学部数物情報科学科 長谷川治久教授(審査員) 総括コメント

各チームとも素晴らしい発表でした。はじめは堅実な発想から始まりましたが、お互いの考えを共有し、大胆なアイデアに仕上げていく様子にとても感銘を受けました。等身大の価値観を大事にしつつ、斬新な発想で素晴らしい提案を生み出していました。本イベントではこれからますます重要となる地理情報システム『PLATEAU』の可能性と創造的なプロセスを経験できたと思います。ぜひこの経験を社会で大いに活かしてもらいたいです。


■PLATEAUについて https://www.mlit.go.jp/plateau/

PLATEAUは、国土交通省が主導する3D都市モデル整備・活用・オープンデータ化プロジェクト。

都市活動のプラットフォームデータとして3D都市モデルを整備し、防災、マーケティング・広告、イベント・教育など様々な領域でユースケースを開発。さらに、誰もが自由に都市のデータを引き出せるようにすることで、オープン・イノベーションを創出している。

■WUSIC(女子大学生ICT駆動ソーシャルイノベーションコンソーシアム)について

高度情報化したSociety 5.0時代を牽引する女性リーダーの育成を目的として設立された。

本コンソーシアムでは、女子大学生向けにスマートフォンアプリ開発の実践的なプログラミング教育や開発コンテスト、賛同企業へのインターンシップ、さらには研究や社会実装の場を提供することで、専攻分野を問わずプログラムやクラウドの仕組みを理解し、システムの設計・開発力を身に着ける機会を創出する。

【会員校】

大妻女子大学、活水女子大学、津田塾大学、東京家政大学、東京女子大学、日本女子大学

WUSICホームぺージ:https://wusic.jp/

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