映画『仕掛人・藤枝梅安2』公開初日の舞台挨拶レポートを公開(23.5.10)

舞台挨拶の様子

メディアビジネス誌、月刊「B-maga」(サテマガ・ビー・アイ(株)発行)の最新5月号(2023年5月10日発行)では、SPECIAL TOPICとして映画『仕掛人・藤枝梅安2』の公開初日に行われた舞台挨拶をレポート。本レポートをWebでも公開した。


“新たな梅安”第二作公開初日 舞台挨拶レポート
豊川悦司、片岡愛之助、菅野美穂、一ノ瀬颯、椎名桔平、佐藤浩市 豪華キャストが大集結

池波正太郎生誕100年を記念し、今年連続公開された映画『仕掛人・藤枝梅安』二部作(原作は池波正太郎の同名時代小説シリーズ)。「時代劇専門チャンネル」(日本映画放送(株)、東京・千代田区、石原 隆社長)が中心となって、テレビ局、新聞社、出版社など、時代劇を継承するという志をひとつにして参集した製作委員会「時代劇パートナーズ」42社は、第二作公開初日の4月7日、丸の内ピカデリー(東京・千代田区)で舞台挨拶を開催した。主演の藤枝梅安を演じた豊川悦司をはじめとする豪華キャスト陣、本作でメガホンをとった河毛俊作監督が一堂に会し、息の合ったトークを繰り広げ観客を大いに盛り上げた。


「幸福な映画2本だった」
 豊川悦司は、「この仕事は、僕にとって本当にたくさんのことをもたらしてくれました。久しぶりに同世代の俳優さんたちとがっつり芝居をすることができて、本当に幸福な映画2本でした」と話した。そして時代劇について、「今の日本映画の状況では、なかなか出てきづらい企画ではありますが、またこういう作品に巡り合えたので、一生懸命創意工夫しながら少しでもいいものを作り、また皆さんの目に触れていただけるように、これからも頑張っていきたいと思います」と語った。
 第二作は、梅安が仕掛人になった経緯をひも解きながら、梅安(豊川悦司)と井上半十郎(佐藤浩市)、彦次郎(片岡愛之助)と井坂惣市(椎名桔平)、4人の人生がクロスするストーリー展開。初共演の顔ぶれが多かったという片岡愛之助は、「浩市さんをはじめ優しい先輩方から、いろいろ昔の話を聞かせていただきました」と充実の表情。佐藤浩市が、「時代劇は大変だけれど楽しいですよ」と口にすると、椎名桔平も「楽しかったですね」と共感し、「豊川さんとは実は初共演なので、本当に楽しみでした。愛之助さんは初めて会ったのに、2日目には“愛ちゃん愛ちゃん”と呼んでいました」と親しみを込めた。
佐藤浩市のことは“演技とゴルフの師匠”と敬い、菅野美穂には「若さのパワーの秘訣を教えてもらいたい」と懇願。初共演の一ノ瀬颯には「素敵な立ち回りを拝見しました」。一気に話し終えた椎名の饒舌ぶりに豊川が、「(まるで)司会者じゃない」と突っ込みを入れて会場の笑いを誘った。


思い思いのエピソード
 おもん役を演じた菅野美穂は、井上半十郎役の佐藤と対峙したシーンについて、「燃えるような緊張感のある雰囲気でした。浩市さんは剃刀みたいな触れたら血が出る感じ。でもシーンをほぼ撮り終えるとゴルフの話で場を和ませてくださって、私もゆくゆくそういう風に演技や現場の佇まいで、若い方に伝えられるようになれたらいい」。これに対し佐藤は、「梅安に対する思いも含めて、菅野さんがしっかり受け止めてくださったので僕自身もやりやすかったです」と応じた。
 ひときわ緊張の面持ちだったのは、初めての時代劇に挑んだ佐々木八蔵役の一ノ瀬颯。アクション経験はあったが、「(時代劇は)刀の振り方も違うし、腰の落とし方も違う。難しさはあったのですが、アクションチームの方々がすごく優しく教えてくださって、卓越した技術で僕がきれいに見えるように動いてくださった。(現場では)1分1秒も無駄にしないよう常に勉強でした。僕が目指すべき場所はこういうところなんだなと、皆さんが身体で示してくださった」と感慨深げ。そんな一ノ瀬について河毛監督は、「普段はとても優し気な人なんですけれども、ああいう役で(画面に)映るとすごい狂気というか、冷たい凄みみたいなものが出てくる」と高く評価。これを受けた佐藤も、「立ち居振る舞いも含め、自分は時代劇をやるんだという覚悟が表れていた」と称賛した。

Ⓒ「仕掛人・藤枝梅安」時代劇パートナーズ42社

世界40カ国に配信中
映画『仕掛人・藤枝梅安』は、有料配信サービス「SAMURAI VS NINJA(サムライ バーサスニンジャ)」で世界40カ国に配信中。

『仕掛人・藤枝梅安2』
【公開】第二作4月7日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開 「仕掛人・藤枝梅安」時代劇パートナーズ42社
【配給】イオンエンターテイメント【 映倫】G【 上映時間】第二作:119分
【キャスト】豊川悦司 片岡愛之助 菅野美穂 小野了 高畑淳子 小林薫 
第二作ゲスト/一ノ瀬颯 椎名桔平 佐藤浩市
【スタッフ】監督:河毛俊作 脚本:大森寿美男 音楽:川井憲次
エグゼクティブ・プロデューサー:宮川朋之(日本映画放送) プロデューサー:吉條英希(日本映画放送/関西テレビ放送) 田倉拓紀(日本映画放送) 高橋剣(東映) アソシエイトプロデューサー:菅谷和紀 協力プロデューサー:芦田淳也 撮影:南野保彦 美術:吉澤祥子 照明:奥田祥平 録音:松本昇和 編集:野澤瞳 VFXシニアスーパーバイザー:尾上克郎 VFXプロデューサー:結城崇史 衣裳デザイン:宮本まさ江 製作担当:谷敷裕也 企画協力:オフィス池波 石塚晃都 鶴松房治 講談社 製作プロダクション:東映京都撮影所

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