No.2 待望の大手通信キャリア新プラン~特徴と注意点~

2021年5月号掲載

みなさんはもうチェックされましたか? 大手通信キャリアが導入した新プランは、データ容量20GBを税込月額2,000円台で利用できる割安感から注目を集めています。しかし、各社の提供内容は少なからず違いがあります。今回は、各プランの特徴と移行時の注意点についてご紹介します。

各プランの特徴

ahamoは国内通話と家族割がメリットです。国内通話の「5分/回まで無料(5分かけ放題)」は他プランでもオプション(月額550円(税込)※1)で選択できますが、総額ではahamoの方が少し安くなります。家族割は、ahamo利用者への特典はないものの、従来プランを利用する家族の方はahamo分も含めた割引や特典を受けることができます。
povoは「トッピング」と呼ばれる柔軟なオプション選択が特徴的です。かけ放題の他、「データ使い放題24時間」オプション(220円(税込)/回)等をアプリから簡単に選択できます。
LINEMOは「LINEギガフリー」が強みです。LINEアプリのトークや通話等でデータ通信をしてもデータ容量(20GB)が消費されません。LINEをよく利用される方には大きなメリットです。
このように各プランで特徴が異なるので、ご自身の利用スタイルやご家族との家族割の状況などを考慮して選択されると良いでしょう。

大手キャリア新プランの特徴比較(提供開始時点)

注意点①
オンライン限定

原則「オンライン限定」のプランのため、提供内容の確認や申込みはもちろんのこと、疑問点の解決も基本的にはオンライン上で行います。また、SIM到着後の端末の通信設定も自分で実施しなければなりません(見方を変えると、これまでいかに多くの作業を各社店舗スタッフが実施してくれていたかが良く分かります)。

注意点②
端末とネットワークとの相性

キャリアで購入済みのアンドロイド端末を他キャリアの新プランで利用する場合、ネットワークと相性の悪い場合があり要注意です(例:エリア内でも通信できない、通信速度が遅い等)。これは、同じモデルのアンドロイド端末でもキャリアによって通信機能(利用可能なバンド)が異なる場合があるからです。特に郊外や地方では各キャリアがそれぞれ「プラチナバンド」(遠くまで届きやすい電波)をベースにエリアを構築しているため、このプラチナバンドとの相性は重要です。キャリアは端末の通信機能情報を公開していますが、多くのユーザーには馴染みがないので、新プランの対応端末や利用したいアンドロイド端末の通信機能について事前によく確認することをお勧めします。
価格に目が向きやすい新プラン。キャリアメール等、利用できなくなるサービスもあるため、ユーザーとしては特徴や注意点を理解して上手に使いこなしたいですね。

水上 貴博 MIZUKAMI TAKAHIRO
情報通信総合研究所 ICTリサーチ・コンサルティング部 主任研究員
血液型:B型 専門:モバイル、放送メディア 好きなスポーツ:ゴルフ、野球

おすすめ