J:COMがウェルヴィル社の実証事業に参画。テレビ上のAIアバターと対話して認知機能維持に活用(23.9.26)


JCOM(株)(東京・千代田区、岩木陽一社長、以下「J:COM」)と(株)ジェイコム湘南・神奈川(神奈川・相模原市、原清社長)は、日本語対話AIを開発・提供するウェルヴィル(株)(東京・文京区、松田智子代表取締役CEO)の主催する高齢者の認知機能維持を目的としたAIアバターとの対話に関する実証実験に参画する。

本実証実験は、ウェルヴィルが開発する日本語対話AI「LIFE TALK ENGINE」を利用し、高齢者がAIとの会話を通じて会話の機会を増やすとともに脳を活性化し、フレイル予防・認知機能維持に寄与することを目指すもので、2023年9月下旬から約1カ月間実施する。神奈川県の「神奈川 ME-BYOリビングラボ」にも採択されており、神奈川県及びウェルヴィルと連携して本取り組みを進めている。

J:COMは被験者の自宅に訪問して当該アプリをSTB(セット・トップ・ボックス)「J:COM LINK」にインストールし、高齢者が使い慣れた自宅のテレビの大画面でAIアバターとの会話が楽しめる環境を実現する。これまでもJ:COMは、テレビ画面を通じたオンライン診療や脳トレ体操サービスを展開しており、ケーブルテレビのインフラと対面サポートの強みを生かした社会課題解決の一環として本実証実験に協力する。

J:COMでは、ヘルスケア領域における各社との連携を通じて地域の人々が健やかに暮らせる環境づくりに貢献していく考え。


■実証実験の背景
高齢化が進む中で、厚労省の予測では2025年に認知症の患者数は約700万人と見込まれている。認知症は進行に伴い家族の介護負担が大きくなり、予防や早期治療が重要とされる一方で、医療機関の受診ハードルの高さや家族と離れて暮らしていると本人だけで初期症状に気づくことが難しい課題がある。
また認知機能の維持だけではなく、高齢者は運動や食事、社会活動によるフレイル(※要介護手前の心身機能の虚弱状態)予防が重要と言われているが、身体機能の低下によって外出が不自由な人も多くいる。
本実証は、こうした課題解決のために、自宅で日常生活を送る中でのコミュニケーションの新たな場所として、AIアバターとの会話環境を取り入れることで、会話の機会を増やし、高齢者のフレイル予防・認知機能維持に寄与することを目指す。

■実証実験の特徴
詳細はウェルヴィル社の報道発表参照
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000019.000066680.html

■実証実験 概要
・実施期間:令和5年(2023年)9月から令和5年(2023年)10月(予定)
・実証事業への参加者:70才から89才までの方50名(予定)
・実証フィールド:神奈川県藤沢市

■今後の展開
本実証で得られた結果を踏まえて、高齢者の健康維持・疾病予防を目的とした新サービス開発に取り組み、将来的には、高齢者が日常の中で自然に楽しく取り組める認知機能(コミュニケーション機能)低下予防支援サービスの確立を様々な事業者と連携して目指す。

神奈川 ME-BYOリビングラボ
神奈川県では、超高齢社会を乗り越えるために、未病コンセプトに基づき県民の意識・行動変容と未病産業の持続的発展を促し、健康寿命の延伸を図るヘルスケア・ニューフロンティア政策を推進している。
「神奈川ME-BYOリビングラボ」は、県民がより安心して未病改善の実践に取り組めるよう、地域や職域における健康課題の解決や新たな社会システムの構築に資する未病関連商品・サービスの事業化、産業化及び社会実装を促進する。
神奈川県が、県内市町村やCHO構想(健康経営)を実践する企業、アカデミア等と連携し、商品・サービスの機能・効果等を検証する実証フィールドのマッチングを支援するとともに、その実証結果の評価を行う。
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/bs5/cnt/f536534/index.html

ウェルヴィル株式会社について
会社名  ウェルヴィル株式会社
所在地  東京都文京区本郷7-3-1東京大学ライフイノベーション棟504号室
代表者  代表取締役CEO 松田 智子
資本金  6億4,000万円(準備金含む)
事業内容 AI対話エンジン「LIFE TALK ENGINE」の開発および提供

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