ケーブルテレビのポテンシャルを活かす「MediorNet」を紹介します
高速大容量の光ファイバー網を有するケーブルテレビ。そのインフラ力をフルに発揮し、かつ人的リソースの有効活用にもつながるRIEDEL社の「MediorNet」を紹介します。
■ 柔軟&多機能&拡張性に優れた「MediorNet」
RIEDELは、1987年にドイツでインターカムのレンタル事業会社として創業。以降、インカムシステム/光伝送プラットフォームの開発・製造に進出し、最先端技術を搭載したRIEDEL社製品は、世界的な大規模スポーツイベントやBBC、CNNなどの数多くの放送局で採用され、グローバルで高い実績を誇っています。
RIEDELの主力製品のひとつが「MediorNet」(メディオネット)シリーズの「MicroN」(マイクロン)。「MediorNet」とは、映像・音声・データ・コミュニケーションの信号を非圧縮のまま光ファイバーを経由してリアルタイムで伝送可能なソリューション。「MicroN」は1Uの筐体で12in12outの映像入出力が可能。TDMという同社独自技術が最大80Gbpsでの映像の非圧縮伝送を可能にし、映像信号も3G・HD・SD-SDI、HDMI(MediorNet Compactのみ)、IP伝送規格「SMPTE ST 2110」まで幅広く対応。強力な集積プロセッシングとルーティングにより、1台でオーディオエンベデッドとディエンベデッドの両機能、フレームシンクロナイザー機能を備え、機材や配線ケーブルを最大限削減したシステムが構築できます。また、マルチビューワー機能、カラーコレクションなどのプロセッサー機能、非圧縮I P伝送機能と、さまざまな機能を持ったアプリケーションをインストールすることで、必要に応じて機能拡充が図れます。
「MediorNet」は多機能&拡張性に優れているほか、リング型、スター型、メッシュ型など、さまざまなネットワークトポロジーが構築できます。既存ネットワークに1台新規追加した場合もノードの自動認識がされ、拡張しやすいですし、IPの知識がなくてもネットワーク構築ができます。このような特性から、テレビ局内の映像伝送はもちろん、スタジアムと局舎の映像伝送等など、幅広く活用されています。
■ CCNetが局間ネットワークに採用
愛知県・三重県・岐阜県の20市町でケーブルテレビ事業を運営する中部ケーブルネットワーク(株)(愛知・名古屋市、奥村与幸社長、以下CCNet)は、2019年4月から「MicroN」を活用した各支局間ネットワークを始動しています。
CCNetは、8カ所の局舎と本社を光ネットワーク化し、番組送出局(システム図内:拠点Aおよび拠点B)からコミュニティチャンネルの番組を各局にそれぞれ伝送しています。このネットワークにおいて、2カ所の番組送出拠点に「MicroN」を3台設置し、本社と支局に1台ずつ設置することで冗長性を確保しています。「MediorNet」は、ネットワーク内にマルチビューワ―アプリを搭載した筐体が1台あれば、どこからでもマルチビュー映像が確認できます。CCNeでは、番組送出拠点にマルチビューワーアプリを搭載した機器を設置し、本社および各支局で映像監視をしています。なお、マルチビューワー画面はPC上で好みの配置に簡単に設定でき、音声レベルメーター、タリーコントロール(TSL5.0)の表示も可能です。
CCNetでは各支局近隣に設置されている定点カメラ映像を「MicroN」で伝送し、地域の防災・防犯情報を専門に編成する「安全・安心123チャンネル」で活用できる体制を構築しています。
今後ニーズの高まりが予想されるリモートプロダクション対応が可能なのも「MediorNet」の優れた点。「MediorNet」にRIEDEL社のマトリクス・インターカム・システムArtistとシステムアップすれば、ディレクターが本局にいながら現場のカメラマンや出演者とコミュニケーションを取りながら中継が行え、人的リソースの有効活用にもつながります。
ケーブルテレビのメリットは、高速大容量の光インフラを有していること。「MediorNet」は、この優位性を制作や伝送面で最大限に発揮させてくれるソリューション。大規模イベント等での近隣局同士の共同番組制作や生中継時にも力を発揮します。
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