(株)ジュピターテレコム

「ZAQメッシュWi-Fi」はユーザーもケーブル局も便利なサービス

(株)ジュピターテレコム(東京・千代田区、石川雄三社長、以下J:COM)は、2019年10月「J:COMメッシュWi-Fi」サービスを開 始した。そして2020年7月1日、ケーブルインターネット接続サービス「ZAQ」を全国のケーブルテレビ局に提供しているJ:COMは、同サービスを「ZAQメッシュWi-Fi」としてケーブル局向けサービスとして提供開始。宅内の無線環境整備&高度化を進めたいケーブル局のニーズは高く、8月現在で14局が採用、50局以上でデモ検証を行っている。ここでは、導入を真っ先に決めた(株)ちゅピCOMふれあい(広島・広島市)に採用理由と利用者の反響などを聞き、「ZAQメッシュWi-Fi」の特長を分析する。

中谷博之氏
中谷博之氏
(株)ちゅピCOMふれあい 専務取締役
AIが自動判断し快適な通信環境を実現

メッシュWi-Fiとは、2台以上のWi-Fi端末を用いて網目のようにWi-Fi網を張り巡らせる無線LANシステム。通常の宅内Wi-Fiは、壁などの障害物がある場合や遠くの部屋で通信が途切れるケースがある。一方のメッシュWi-Fiはこの心配がない。戸建て住宅なら親機を1階リビングに設置し、子機を2階の子ども部屋に設置すれば、家中すみずみまで安定したインターネット環境を作り出すことができる。
「ZAQメッシュWi-Fi」は米国Plume Design社のプラットフォームを利用。ひとつのポッド(端末)をケーブルモデムに接続して親機として使用し、もう1台のポッドを子機として離れた所の電源コンセントに差し込む。これだけで簡単にメッシュWi-Fiが完成する。外観も通信端末にはみえないコンパクトでスタイリッシュなデザイン(95.5×86.7×39mm)。ちゅピCOMふれあい専務取締役の中谷博之氏も「コンパクトでおしゃれと好評」だと説明する。
「ZAQメッシュWi-Fi」は2.4GHz帯と2つの5GHz帯のトライバンドに対応。これにより、スマートフォンなどの複数デバイスを同時に使用した場合でも、使用するバンドが分散され、安定した速度が出せる。
もうひとつの特筆すべき点は、AI対応で学習し続けるサービスであることだ。ユーザーの利用状況や環境のデータがクラウド上に蓄積され、どのデバイスがどの時間にどの程度の帯域を必要とするかをAIが自動判断し、バンド帯域とチャンネルを確保する。もちろん、AIの自動分析により、使用するほど通信環境はより快適になる。なお、2.4GHz帯も5GHz帯も共通のSSIDを使用するが、パスワード設定は個別に可能で、来客用のゲストパスワードの設定も行える。
「ZAQメッシュWi-Fi」には、専用のスマートフォン向け管理アプリが提供される。アプリ上で、現在接続されている端末の情報や各端末の通信量が分かり、過去1カ月間の利用状況を確認できる。また、アプリで特定端末の使用可能な時間制限やアクセス権限が設定でき、子どものスマートフォン利用にも有効だ。

  
ユーザー用管理アプリ。ロゴや問合せ先などは各ケーブル局ごとのカスタマイズも可能(画像はちゅピCOMのもの)
「Plume Central」でユーザーの利用状況を把握できる

「ZAQメッシュWi-Fi」は、事業者サイドからみても“使い勝手の良い”Wi-Fiサービスだ。
インターネットサービスを提供する際、最も気を遣うのが速度低減や接続不可能といったトラブルへの対応。インターネット回線に原因があるのか、Wi-Fi端末の故障か、通信デバイスの故障なのか、それとも住居環境による影響なのかなど、原因を探るには労力と時間を有する。電話応対で原因を探るのは難しく、訪問対応となるケースも多々発生する。ポストコロナ時代を踏まえるとユーザーも訪問作業は避けたい部分。もちろん、事業者としても事業効率性上訪問作業は軽減したい。
「ZAQメッシュWi-Fi」には、「Plume Central」という管理ツールアプリケーションがあり、このツールで宅内の通信環境を把握することができる。ユーザーから「つながらない」との問い合わせがあった場合も、「PlumeCentral」で利用状況や問題点をおおよそ把握することができる。ポッドごとにどの程度の速度が提供されているのか、どのポッドとどの端末が接続され、どのような状況かを即確認できる。また、“別のWi-Fi電波と干渉しあってパラレル状態にある”ことや、“設置位置が悪くカバレッジ状態が不十分である”ことなども「Plume Central」で読み取れ、解決方法の提案までしてくれる。訪問せずともより快適な環境の提案や課題解決策をユーザーへ示すことができるのだ。また、ユーザー宅内における利用状況を過去1週間遡って把握することもできる。そのため、「昨晩、すごくつながりが悪かった」などの問いにも対応可能だ。過去まで検証できる機能は、他では珍しく、「Plume Central」ならではだという。
「ZAQメッシュWi-Fiは単純に速度を出せばよいのではなく、宅内の快適な通信環境をデザインするサービス。さまざまな問い合わせに対して即対応する必要があるケーブル局にとって、入電数や訪問数の減少、コスト削減を図りつつ、より快適な通信環境を提案できます」と中谷氏も語る。「Plume Central」はWebブラウザ上で閲覧するため、外出先やユーザー宅訪問時の状態確認にも利用でき使い勝手がよい。

宅内の接続端末やバンド帯域・チャンネルが一目で分かる
宅内の接続端末やバンド帯域・チャンネルが一目で分かる
ネットワークの状況や解決方法案を表示
ネットワークの状況や解決方法案を表示
過去まで遡って通信状況を確認できる
過去まで遡って通信状況を確認できる
宅内通信環境の高度化にマッチ 戸建て住宅との相性もよい

ちゅピCOMは、いち早く「ZAQメッシュWi-Fi」を導入し、「ちゅピCOM スーパーWi-Fi」としてサービスを開始した。中谷氏は以前から市況や業界内の動向に注目していたという。
「動画視聴やオンラインゲームによるスマートフォン経由での通信量が爆発的に増加中。今後のスマートホームの普及を考慮すると、さまざまな家電製品やデバイスが接続される。その中で高速で安定したWi-Fi環境の実現はマスト。ちゅピCOMでは、インターネット回線から宅内までワンストップで高品質のサービスを提供したいとWi-Fiの検討を進めており、その過程でJ:COMが『J:COMメッシュWi-Fi』を昨年10月にスタートさせ、採用したPlume Design社製品の市場評価も高い話を聞き、すぐ提供したいと思いました。また、J:COMのおかげで想定よりも安価にしていただけた」と話す。
ちゅピCOMは、FTTH&「スーパーWi-Fi」で、在宅勤務等による巣篭り需要を上手く捉え、月間目標数を超える加入件数を獲得しているという。「リモートワークやオンライン授業の激増と、スマホ等での動画視聴時間の急拡大により、宅内の通信環境の高度化ニーズは高まっています。現在、宅内で複数台の端末で動画視聴されている状況ですが、AIによって通信環境を適時に分析し、自動で端末ごとにチャンネルを割り当ててくれるので、途中で途切れることなく、快適に動画が視聴できると加入者からも評価いただいています。特に他社からの乗り換えのお客さまから好評。ちゅピCOMのサービスエリアは戸建て住宅比率が高く、まさに『スーパーWi-Fi』が力を発揮しやすい。FTTH&『スーパーWi-Fi』でさらに加入者拡大を進めていきます」。
現在大きなトラブル等は発生していないが、「宅内の通信環境をオンライン上で把握できることは、大きなメリット。宅内中を快適なネット環境にすることは、顧客満足度向上&解約防止に役立つもの。ひいてはケーブルテレビのブランド向上にも貢献する」と期待を寄せる。
ポストコロナ時代、メッシュWi-Fiへのニーズはさらに高まっていくことだろう。J:COMは、ケーブル局の加入者拡大に貢献できるよう、「ZAQメッシュWi-F i」の積極展開をさらに図っていく計画だ。

ソリューション事業部メンバー
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山田正寿氏
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齊田兼人氏
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山木善幸氏
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副部長 杉岡誠一氏
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石川 悠氏
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部長 野田幸治氏
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