ヒストリーチャンネル、ドキュメンタリー映画『クリムト エゴン・シーレとウィーン黄金時代』をCS初放送 (22.7.2)
グローバルメディア企業A+E Networksの日本法人、エーアンドイーネットワークスジャパン合同会社(東京・港区、ジョン・フラナガンGM)は、19世紀末のオーストリア・ウィーンを代表する画家グスタフ・クリムトとエゴン・シーレの没後100年にあわせて製作されたドキュメンタリー映画『クリムト エゴン・シーレとウィーン黄金時代』をCS初放送する。
日本でも展覧会の開催で注目される世紀末ウィーンを、一流陣が新たな視点で解説。
本作ではクリムトやシーレの傑作を所蔵するウィーンを代表するアルベルティーナ美術館、ベルヴェデーレ宮殿、美術史美術館、セセッション館、レオポルド美術館、ウィーン博物館、ジークムント・フロイト博物館を巡りながら、ウィーンの黄金時代の始まりと終わりを解説する。コメンテーターはノーベル医学賞受賞者のエリック・カンデル、大学で美術史を専攻した女優でモデル、そしてケンブリッジ大学で美術史を修めた女優兼モデルのリリー・コール、世界的ピアニストのルドルフ・ブッフビンダー 、美術史研究家のジェーン・カリアなど各界で活躍する一流の芸術家や歴史家たちだ。
ナビゲイターはNetflixドラマ「マルコ・ポーロ」シリーズ(14~16)の主演で知られるイタリアの新進気鋭の俳優ロレンツォ・リケルミー。日本語ナレーションはクリムトファンで若手実力派俳優の柄本佑が担当する。なぜ今も、クリムトとシーレの作品がウィーンから遠く離れた日本でも人々を魅了するのか。名画に隠されたウィーンのカオスを多角的に目撃できる美術史ドキュメンタリーが開幕する。
「時代には芸術を、芸術には自由を」
これはグスタフ・クリムトを中心に結成された芸術家グループ「分離派」が、1898年に自ら建てた展示施設の分離派会館(セセッション館)の入り口に金文字で掲げたモットーである。19世紀末から20世紀初頭にかけて、ウィーンでクリムトとエゴン・シーレは人間の不安や恐れ、エロスを描いた新しい絵画の手法を通じて、それまでの絵画とは異なる革新的な芸術作品を次々と生み出していった。金箔を多用し、妖艶で死の香りを漂わせるファム・ファタルを多く手掛けたクリムト。ねじ曲がった体躯と苦悶に満ちた表情で克服できない傷みを描いたシーレ。異端なテーマは精神医学者ジークムント・フロイトが辿り着いた精神分析の誕生と時を同じくして起こった。それと同時に、音楽、建築、文学にも新しい概念が見出され、女性たちはコルセットを脱ぎ捨て、自立を主張し始める。封建的なウィーンで抑えられていた人々の衝動は一気に爆発したかのように社会秩序を揺り動かし、自我の深い本質への対峙の始まりとなったのだ。
『クリムト エゴン・シーレとウィーン黄金時代』 番組情報
放送日時:7月2日(土)19:00ほか、CSヒストリーチャンネルにて放送
番組公式URL:https://jp.history.com/pgm/55481/