韓国・ソウルで開催の「KOBA 2019」に4日間で43,905人が来場(19.6.3)
韓国最大の放送機器展示会「KOBA 2019」(Korea International Broadcast Audio & Lighting Equipment Show 2019)が5月22日から5月25日の4日間、ソウル市のCOEX国際展示場で開催された。主催:KOREA E & EX Inc. /KOBETA(韓国放送技術者協会)。
29回目となる今年は、“Media, Make a Choice(選択するメディア)”をテーマに、次世代の放送サービス、映像、音響、照明に関する最新機器・サービスが一堂に会し、4K・8KソリューションやAI、VR/AR等の先端技術を駆使した次世代コンテンツなどを披露した。
会期中は4日間共に天候に恵まれ、総来場者数は43,905人(前年比2,289人増)。出展社数は35カ国948社で、前年より21社増加したが、YouTubeやインスタグラムなど、SNSで個人が情報を発信する“1人メディア”の活況で、中小規模のインターネット関連企業が複数でブースをシェアする出展形態が多く見られ、小間数は前年比1%程度減少した。国別の出展数で、第1位はアメリカ(229社)、2位 韓国(172社)、3位 中国(94社)、4位 ドイツ(80社)、日本は5位(60社)だった。
韓国キー局はKBS、MBCの2社が出展。KBSは4K(UHD)の訴求に加えて、開発中の次世代災害放送サービスを紹介。MBCは、海外メーカーと共同開発したRTK(精密測位技術)による新ソリューションを披露するなど、放送局としてはユニークな展示を披露し、他分野で収益モデルを模索する動きが目を引いた。
日本企業は、池上通信機、キヤノン、ソニー、タムラ製作所、パナソニック、FOR-A、リーダー電子などが、4K・8K関連製品を中心に、映像・音声システム、IPソリューション等、放送ビジネスをサポートする各種ソリューションを提案した。また、各国企業による新たな映像表現やワイヤレス技術を駆使した中継ソリューション、ドローンによる水中撮影などが注目を集めていた。今年9月に開幕するラグビーワールドカップ日本大会、来年に迫った東京オリンピック・パラリンピック、大型イベントを見据え、その特需を取り込むべく、最新技術の競演で会場は大いに賑わった。