岐阜県飛騨市、職員自らが市役所窓口を体験して自治体窓口DXを推進(23.9.14)
岐阜県飛騨市(都竹淳也市長)は、2023年9月11日、飛騨市役所の窓口業務(一部)を対象とし、同市職員による窓口体験調査を実施した。BPR(Business Process Re-engineering)は、既存の業務プロセスの課題等を明確にして、その解決を図ることであり、今回の調査を通じて、市民や職員の手続き業務の負荷軽減を目指した業務改革につなげていく。
窓口体験調査実施の背景
2025年度末までの実現を目指す「自治体情報システムの標準化・共通化」(※1)など、全国の自治体ではさまざまな行政の仕組みのデジタル化を進めており、その実現に向けてBPRの必要性が高まっている。
※1 総務省「自治体情報システムの標準化・共通化」
https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/chiho/jichitaijoho_system/index.html
飛騨市では、行政手続に関する市民負担の軽減や利便性の向上、職員側の業務効率化や持続可能な行政運営に向けて、「書かなくて良い窓口」「行かなくて良い市役所」の実現を目指している。
今回の取り組みは、オンライン申請をはじめとした、手続き業務のDXを推進し、来庁者が申請書類を「書かなくて良い」、長時間「待たなくて良い」、そもそも庁舎に「行かなくて良い」といった窓口を構築・運用するもの。
窓口体験調査の概要
まずは課題の把握のため、職員が利用者(市民)になりきって、市役所の窓口の体験調査を実施。参加者は複数の班(来庁者、メモ係、撮影係等5名程度)に分かれて体験調査を実施し、その後、班ごとに資料をまとめ、発表・ディスカッションを行なった。
当日は、県内初の事例として窓口BPRアドバイザーの支援を受け、窓口体験調査を実施した。
○期間:2023年9月11日(月)
○場所:飛騨市役所
○概要:窓口体験調査により、ユーザー目線から窓口改革へ向けての課題を抽出。
○目的:「書かなくて良い窓口」「行かなくて良い市役所」の実現に向けた課題を抽出し、必要なツールや業務フローの見直しといった解決策を検討する
○参加者
・業務効率化プロジェクトメンバー
・デジタル庁窓口BPR アドバイザー 中島久美子 氏 (静岡県浜松市職員)
・総務省地域情報化アドバイザー 齋藤理栄 氏 (埼玉県深谷市職員)
今後の展開
・10月中 体験調査の結果報告会 (デジタル庁窓口BPR アドバイザー支援)
・市民目線での業務改革・業務効率化の推進